タキシードの基礎知識
タキシード選びをするためには、タキシードがどのような衣裳なのか知る必要があります。まずは、タキシードの基礎知識を紹介します。
タキシードは男性のフォーマルウェアの1つ
タキシードは男性のフォーマルウェアの1つで、「ブラック・タイ」とも呼ばれています。モーニングや燕尾服に次いで格が高いとされている服装です。
スーツと同じようなものと認識される場合もありますが、スーツは略礼装であり、フォーマルな場では最も簡略な衣裳です。対してタキシードは準礼装に分類され、スーツより格が高いことが特徴。なお、昨今は正礼装と見なされる場合もあります。
結婚式で新郎はタキシードを着用するのが一般的
結婚式の新郎の王道スタイルとされるのがタキシードです。結婚式で最も多くの新郎に着用されている衣裳と言っても良いでしょう。なお、タキシードには着丈やうしろ丈の形状の違いなどにより、さまざまな種類があります。本来はタキシードではないものも、日本では総称して「タキシード」と扱うことが珍しくありません。
新郎のタキシードのバリエーション
新郎のタキシードにはさまざまなバリエーションがあります。ここでは色とデザインにスポットを当て、具体的にどんなものがあるのかを、見ていきましょう。
色のバリエーション
新郎のタキシードのカラーバリエーションはさまざまです。ホワイト系、シルバー系、ブラック系、グレー系などがよく見られます。また、ゴールドやブルーなども人気です。どの色は良くてどの色はダメと言うことはありません。色によって衣裳の雰囲気がガラッと変わるので、結婚式の場にマッチするものを選びたいですね。
デザインのバリエーション
タキシードのデザインもさまざまです。前の段落で少し触れた通り、厳密に言えばタキシードとは異なるフォーマルウェアも、日本ではまとめてタキシードとくくられるケースがあります。例えばタキシードは時間帯によって着用するデザインが違います。
昼間に着用されるフォーマルは「モーニングコート」や「フロックコート」、夜は「燕尾服」や「タキシード」です。ただし、時間帯を必ず守らなければならないというわけではありません。
デザインによって着丈などが異なることも特徴です。例えばフロックコートは着丈が膝上辺りと長く、燕尾服はうしろ丈がテイルになっています。また、襟の形も尖った「ピークドラベル」と丸みを帯びた「ショールカラー」など違いがあります。
新郎のタキシード選びのポイント
新郎のタキシードのバリエーションは非常に幅広いことがわかりました。それでは具体的にどのようにセレクトすれば良いのか、新郎のタキシード選びのポイントを解説します。
結婚式のテーマを意識する
結婚式にテーマを設定するなら、テーマを意識したタキシード選びをするのがおすすめです。例えば冬をイメージした結婚式なら、白やシルバーなど雪・氷を思わせるようなカラーを選ぶのも1つ。緑豊かなガーデンウエディングなら、アースカラーを思わせナチュラル感があるベージュ系のタキシードや、緑が映えやすい白いタキシードなどが似合います。
新婦のウエディングドレスとのバランスを考える
結婚式で新郎は基本的に新婦とともに行動します。新婦のウエディングドレスとのバランスを考えてタキシード選びをするのも重要です。例えばAラインのドレスはウエディングドレスの王道デザイン。ワンポイントをプラスするなど、シンプルな中にほんのり遊び心をきかせたタキシードが似合います。
プリンセスラインのドレスは非常にボリューミーでゴージャス感があるため、タキシードも華やかさを意識して選ぶと良いでしょう。光沢があるものや色味が華やかなものがおすすめです。マーメイドラインのドレスはボディラインを活かした大人っぽくエレガントな雰囲気なので、新郎のタキシードもスタイリッシュなデザインのものがマッチします。
結婚式を行う時間帯で選ぶ
タキシードのバリエーションの項目で触れた通り、タキシードは時間帯によって着用マナーが存在します。このマナーを活かし、結婚式を行う時間帯でタキシードを選ぶのも良いでしょう。着用する時間帯を厳密に守る必要はありませんが、結婚式に取入れればマナーに精通した人というしっかりしたイメージをアピールできます。
体型にマッチするものを選ぶ
タキシードを格好良く着こなすポイントは体型に合ったものを選ぶことです。例えば背の高い人はフロックコートなど着丈の長いデザインが似合います。背の低い人は丈が短めなデザインを選ぶとよりバランスがよく見えるでしょう。なお、すっきりした体型に見せたい場合は濃い色味を選ぶのがおすすめです。
お色直しの内容によって複数選ぶか考える
お色直しは新婦が衣裳をチェンジするというイメージが強いかもしれませんが、新郎が衣裳に変化を加えるケースも見られます。新婦とともに新郎のタキシードもお色直しするのも1つです。その場合はタキシードを複数選ぶ必要があるので、お色直しの内容を考えた上で、タキシードはどうするか決めましょう。
新郎のタキシードに合わせた小物選びのポイント
新郎のタキシード姿をよりおしゃれに見せるには小物づかいも大切です。ここでは、新郎のタキシードに合わせた小物選びのポイントを紹介します。
新婦の衣裳・小物の色に合わせる
新婦の小物類とバランスを合わせるのは、新郎の小物選びにおけるポイントの1つです。例えばタキシードの胸ポケットに飾るブートニア。新婦の持つブーケと使用する植物の種類やカラーを合わせると統一感が出やすくなります。また、新婦の衣裳が青であれば自分も小物に青を使うなど、新郎新婦のつながりをイメージさせるような選び方も素敵です。
タキシードスタイルをより引き立てるカラー・デザインを選ぶ
タキシードをよりおしゃれに見せてくれるカラー・デザインの小物を選ぶのもポイントです。例えばタキシードの色がホワイト・ブルーなど爽やかなカラーの場合は、小物も白など主張の少ない色味のものがマッチしやすいでしょう。タキシードの色がダークカラーの場合は、鮮やかな色の小物が差し色としてほど良いアクセントになります。
また、結婚式のテーマに合わせた小物選びをすると、よりコーディネートにまとまりが出ます。春をテーマにした結婚式なら桜モチーフの小物をセレクトするなど、細かなところまでこだわってみてください。
タキシードスタイルに合わせた新郎メイク
結婚式ではメイクを施す新郎も少なくありません。新婦だけではなく新郎もメイクをすることに驚く人もいるかもしれませんが、メイクを施すとよりタキシード姿が映えるというメリットがあります。最後に、新郎のメイクのメリットやメイク内容、依頼方法などを紹介します。
結婚式で新郎がメイクを施すメリット
新郎がメイクを施す最大のメリットは、肌の質感や顔の見え方を整えると、タキシードスタイルがよりクールに決まることです。例えばニキビの跡、ヒゲの濃さなど、自分の顔に自分で少し気になる部分がある場合、メイクでそれをカバーしましょう。結婚式では写真撮影も多く行われます。晴れの日に良い自分をみせるためにメイクを施すのは大いにありでしょう。
新郎のメイク内容とメイクの依頼方法
新郎のメイクの主な内容は、肌の保湿・ファンデーションの塗布・眉を整える・唇の色味調整など。派手な色は使わず、ナチュラルに仕上げるのが基本です。新婦のメイク担当が新郎のメイクも可能なら、一緒に依頼すると良いでしょう。同じメイク担当なら、新婦とのバランスを考えながらメイクしてもらうことが可能です。
新郎のタキシード選びをマスターし最高の自分で結婚式を迎えよう
タキシードスタイルが決まった新郎はこれから新婦とふたりで人生を歩んでいく自信や幸せに満ち、非常に格好良く見えるものです。自分の好みや体型などにマッチしやすいデザインを選ぶとともに、結婚式のテーマや新婦のウエディングドレスとのバランスなど、周りとの調和を考えることも大切です。ぜひ新郎のタキシード選びをマスターし、最高の自分で結婚式を迎えましょう。