結婚式招待状の返信タイミングのマナー
結婚式の招待状が届いたら、返信するタイミングに気を付けましょう。まずは、返信ハガキを送るタイミングについて確認していきます。
出席の返信は2~3日以内が基本
新郎新婦が結婚式の料理や引出物などの発注数を最終決定するタイミングは、ゲストからの招待状の返信が揃った時。また、その結果をもとに会場の席次なども決めていくため、手元に招待状が届いたら、2〜3日以内、遅くとも1週間以内を目途に返信ハガキを出すのがマナーです。
ただし、スケジュールが確定せずに返信がギリギリになってしまうこともあるでしょう。その場合は返信できる最速のタイミングで送ります。より丁寧な対応をするなら、新郎新婦に「予定の確定が遅くなるので、返信期限ギリギリになってしまいそう」と、メールなどで簡易連絡を入れておくと親切です。
欠席の場合は1週間程度おいて
欠席の場合は、すぐ返信せずに1週間ぐらい時間をおいて返信します。その理由は、すぐに欠席の返事をすると、新郎新婦に対して失礼にあたるためです。即答を避けることで、都合をつけようとした気持ちを示します。
結婚式招待状の返信ハガキの書き方マナー
慶事ならではのマナーが結婚式招待状の返信ハガキにはあります。ここでは、大人として恥ずかしくない対応を取るために、返信ハガキを書く際に使用する筆記用具や書き方など、基本的なマナーを見ていきましょう。
黒の筆記用具を使用する
結婚式のような慶事は、文字を黒く太く書く方が、縁起が良いとされています。そのため、黒以外の色は不適切です。黒の毛筆や万年筆で書くのが正式なマナーですが、ボールペンを使っても問題はありません。鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペンはマナー違反なので注意してください。
宛先の「行」や「宛」を修正する
返信ハガキの宛名には「行」や「宛」が印刷されていることがほとんど。そのまま返信するのは失礼にあたりますので、「行」や「宛」を二重線で消して「様」と修正しましょう。二重線は書き方に合わせます。縦書きなら縦線、横書きなら横線と、定規を使って丁寧に書いてください。宛名が連名の場合は、両方の名前に「様」をつけます。
また、二重線を使わずに「寿」と書いて修正する「寿消し」という方法も。宛名に「寿」の文字が入っている場合は二重線を使います。
※なお、「寿消し」を行う場合には、ペンの色は、赤・黒のどちらでも構いません。
裏面の「御(芳)」を消す
返信ハガキの裏面には、結婚式の出欠、住所、名前、メッセージを書く項目が設定されています。出席、または欠席に○をつけるのを忘れないよう注意しましょう。
また、「御出席」「御住所」の「御」や「御芳名」の「御芳」という自分への敬称も消すのがマナーです。二重線で消すのが一般的ですが、前述の「寿消し」やイラストを描いて消す「返信ハガキアート」をする人も。
さらに「出席」の前に「慶んで」 や、うしろに「させていただきます」を書き添えると、より丁寧になり好印象です。
裏面に新郎新婦へのメッセージを書く
裏面のメッセージ欄には、新郎新婦へ向けたお祝いと招待された感謝の言葉を書きます。
連名で招待された時は「夫婦そろって喜んで出席させていただきます」などと記入し、出席する人の名前をすべて書きましょう。出席できない人がいる場合、名前は出席する人のみ記入し、メッセージ欄には「あいにく夫は所要のため、私のみ出席させていただきます」などと記入します。
結婚式を欠席するのであれば、新郎新婦へのお祝いの気持ちをより丁寧に書いてください。メッセージ欄がない場合は、ハガキの空いている部分に記入すると良いでしょう。
忌み言葉や重ね言葉、句読点を使わない
慶事のマナーとして、忌み言葉や重ね言葉、句読点は使いません。特に、句読点は日常文章の流れでつい使ってしまいがちなので気を付けましょう。
|
意 味 |
忌み言葉 |
不幸や別れを連想させる 例)おしまい、別れる、終わる、忙しい、欠ける など
|
重ね言葉 |
同じ言葉を繰り返すことで再婚などを連想させる 例)重ね重ね、度々、ますます、もともと、いろいろ など
|
句読点 |
区切りや終わりを連想させる。句読点の代わりに空白や改行を使う |
アレルギー情報は正確に記載
返信ハガキの裏面にアレルギーを記入する欄がある場合、空欄のままだと確認が入ることがあります。相手を困らせないためにも「特にございません ご配慮いただきありがとうございます」と添えるなど、仮にアレルギーがなくても未記入は避けましょう。
アレルギーがある人は、何のアレルギーなのかを明記してください。返信ハガキは1枚なので、連名で招待されている場合は、アレルギーがある人が誰なのか、該当者の名前を記入し、分かりやすく伝えることを意識しましょう。
また、妊娠中・授乳中の人や運転する必要がある人は、「アルコール類は控えさせていただきます」なども伝えておきます。
結婚式招待状の返信メッセージ例【出席の場合】
結婚式に出席することを決めたら、お祝いの気持ちをメッセージに込めましょう。ここでは、結婚式に出席する場合の返信メッセージ例を、関係性別に4つ紹介します。
誰にでも使えるメッセージ例
ご結婚おめでとうございます
ご招待いただきありがとうございます
喜んで出席させていただきます
おふたりの晴れ姿を心より楽しみにしております
友人向けメッセージ例
ご結婚おめでとうございます
もちろん喜んで出席します!
素敵なドレス姿を楽しみにしているよ
職場の同僚向けメッセージ例
ご結婚おめでとうございます
仕事も家庭も充実して幸せいっぱいですね!
当日を心から楽しみにしています
職場の上司向けメッセージ例
会社の先輩や上司など、目上の人には失礼のないよう丁寧な文面にします。
ご招待いただきありがとうございます
慶んで出席させていただきます
末永いお幸せをお祈り申し上げます
結婚式招待状の返信メッセージ例【欠席の場合】
やむを得ない事情で欠席する時は、お詫びとともに失礼のないメッセージを添えます。出産といったおめでたい理由ならば、相手にそのまま伝えても失礼ではありません。しかし、忌中などの不祝儀な事情は書かないのが常例です。ここでは、理由を明記する時・しない時、それぞれのメッセージ例を紹介します。
理由を明記する時のメッセージ例
結婚おめでとうございます!
せっかくのご招待ですが出産を控えているため 欠席させていただきます
幾久しいお幸せをお祈り申し上げます
ご結婚おめでとうございます
せっかくですが親戚の結婚式に出席いたしますので 欠席させていただきます
別便で心ばかりのお祝いを送らせていただきました
末永くお幸せに
理由を明記しない時のメッセージ例
ご結婚おめでとうございます
せっかくご招待いただきましたが やむをえない事情により欠席させていただきます
幾久しいお幸せをお祈り申し上げます
結婚式招待状の返信ハガキ装飾時の注意点
近年、結婚式招待状の返信ハガキをシールやイラストで装飾する「返信ハガキアート」をする人が増えています。ここでは、返信ハガキを装飾する時の注意点を紹介します。
返信先を確認する
返信ハガキの宛先(宛名)は、新郎新婦ではなく新郎新婦の親になっている時があります。宛先が新郎新婦の親の場合、返信ハガキを親が最初にチェックする可能性が高いです。マナーに厳しい人もいるので、宛先が親の場合は基本的な返信方法にし、ハガキの装飾は控えましょう。
相手の気持ちを考慮する
返信ハガキアートは、あくまでも親しい間柄だからできることです。あまり親しくない間柄だと、新郎新婦もアレンジされた返信ハガキに戸惑うかもしれません。特に会社の上司など、普段からフランクなやり取りをしていない関係性の場合は控えるのが無難です。
お祝いにふさわしい装飾にする
返信ハガキアートは、あくまでも結婚をお祝いする気持ちを表わすのが大切です。どんなに上手なイラストでも、暗い絵柄や不吉なデザインといった、お祝いにふさわしくないイメージは失礼にあたります。また、過度な装飾も必要な情報が読めなくなってしまうので控えましょう。
ハガキの重量を確認する
通常ハガキ(第二種郵便物)の重さは「2g~6g」と規定されています。返信ハガキを装飾して重さが6g以上になると、手紙(第一種郵便物)扱いに。返信ハガキには事前に切手が貼ってありますが、手紙扱いになると追加料金が発生します。
投函する前に必ず返信ハガキの重さを確認し、6g以上の時は自分で追加料金を支払いましょう。
結婚式招待状の返信マナーをおさえてお祝いの気持ちを伝えよう
想いを込めて書いたメッセージを添えた返信ハガキなら、新郎新婦も喜んでくれるはず。
また、芳名帳代わりに渡す「ゲストカード」が招待状の中に入っていた場合には、事前に記載して結婚式当日に忘れずに持参しましょう。
大人として、結婚式という慶事に関するマナーをしっかりと理解した上で、お祝いの気持ちが伝わる返信をしてくださいね。