フラワーガール・フラワーボーイとは?
まずは、フラワーガール・フラワーボーイとは何かを押さえていきましょう。どんな意味や役割があるのか、またその歴史にも触れることで、より理解を深められますよ。
花びらを撒きながら、花嫁を先導する子どものこと
フラワーガール・フラワーボーイとは、かごに入った花びらをバージンロードに撒きながら、花嫁の前を歩く子どものこと。女の子をフラワーガール、男の子をフラワーボーイと呼びます。
子どもが花びらを撒きながら歩く演出には「バージンロードを清めて邪悪なものから花嫁を守る」という意味や、花嫁の登場を参列者に知らせる役割があります。日本はもちろん、欧米で取り入れられることが多い演出の1つです。
古代ギリシャの結婚式が由来
フラワーガール・フラワーボーイの始まりは、古代ギリシャ時代まで遡ります。当時の結婚式では、子孫繁栄を意味する麦の束や、花輪を持った小さな子どもが花嫁を先導していました。これが後に、花や米を撒く形式に変わり、やがて定番の演出となって現在に至ります。
フラワーガール・フラワーボーイがやることとは?
次に、フラワーガール・フラワーボーイが結婚式で実際にやることを見ていきましょう。結婚式では以下で紹介する役割のうち、どれか1つを子どもにお願いします。最近では、やることのバリエーションも増えています。
バージンロードに花びらを撒く
よく知られているのが、入退場のときにフラワーガール・フラワーボーイが花嫁の前を歩きながら、バージンロードに花びらを撒く演出です。この演出は、入場と退場の両方に取り入れると子どもの負担になってしまうので、どちらかにするのがおすすめです。
入場時に花びらを撒く演出を取り入れると華やかな印象に。一方、退場時に取り入れるとフラワーシャワーの代わりになります。また、入場時に子どもが登場しないことで、厳かな雰囲気を演出できるでしょう。
花束を持って花嫁の前を歩く
フラワーガール・フラワーボーイが花びらを撒かずに、花束を持って花嫁の前を歩く演出もあります。そのときに子どもが持つ花束は花嫁のブーケとは別物で、「花の香りがバージンロードを清める」という意味を持ちます。
子どもの年齢的に花びらを撒くのが難しい場合でも、この演出であればお願いしやすいでしょう。また、花びらを撒く演出ができない会場でも取り入れられますよ。
花嫁が入場する際にブーケを渡す
フラワーガール・フラワーボーイから、入場する花嫁にブーケを渡すのも素敵な演出です。結婚式が始まる前に、子どもは入場扉の前で待機。そして、扉が開いて花嫁が入場するタイミングで、持っていたブーケを花嫁に渡します。ブーケを渡し終わった後は、参列者の1人として結婚式に参加してもらいましょう。
フラワーガール・フラワーボーイからゲストに花を配る
花嫁が入場する前に、参列者へ花を配る役目を子どもに任せる方法もあります。行うのは参列者が会場入りし、着席したタイミング。このとき、フラワーガール・フラワーボーイはバージンロードを歩きながら、バージンロード沿いに座っている参列者一人ひとりに花を渡していきます。
参列者へ渡す花は、新郎新婦の退場時に使うフラワーシャワー用の花びらや、ブーケ・ブートニアセレモニーで使う花などです。ブーケ・ブートニアは、あらかじめゲストに配っておいた12本の花を新郎が入場時に集め、ブーケを作って花嫁へプレゼントする演出です。花嫁はそのブーケの中から花を1本選び、新郎の胸ポケットに入れます。
フラワーガール・フラワーボーイの選び方と依頼方法
フラワーガール・フラワーボーイの演出を取り入れる際は、依頼する子どもの選び方や依頼方法にも配慮が必要です。続いて、フラワーガール・フラワーボーイを「誰に・どのように」依頼するのか詳しく紹介します。
4歳~10歳くらいの、身近な子どもの中から選ぶ
フラワーガール・フラワーボーイは、4歳~10歳くらいの子どもの中から1人~2人選ぶことが多いです。親戚の甥か姪、もしくは親しい友人の子どもなどに頼むと良いでしょう。
なお小さな子どもへ依頼すると、緊張から泣き出してしまったり、違う方向に進んでしまったりと、何らかのアクシデントが起こることも。そのため、幼い子にフラワーガール・フラワーボーイを依頼する場合は、子どもの親や少し年上の子どもと一緒に歩いてもらうなどの配慮が必要です。
招待状の送付前に親へ依頼する
結婚式の日取りが決まったら、フラワーガール・フラワーボーイをお願いしたい子どもの親へ、招待状を送る前に依頼します。衣裳の用意など、当日に向けた準備を考慮して、なるべく早いタイミングで依頼することが大切です。
本来であれば、子どもや親に直接会って依頼するのがベストです。ただし、遠方に住んでいるなどの理由から直接会うことが難しければ、電話による依頼でも構いません。その際は、親だけでなく子どもとも話をするのが理想です。快諾してもらえたら、招待状送付の際に「フラワーガール(もしくはフラワーボーイ)をお願いします」の一言を添えましょう。
フラワーガール・フラワーボーイへの配慮ポイント
次に、フラワーガール・フラワーボーイに対して、当日配慮するポイントを紹介します。相手が子どもであることを十分に考慮した上で、結婚式へ向けた準備を進めてくださいね。
子どもとその親へのお礼を用意する
フラワーガール・フラワーボーイを依頼した子どもに渡すお礼の品を忘れずに用意しましょう。お礼の相場は1,000~3,000円です。その範囲内で、子どもが喜ぶものを選びましょう。事前に子どもの好みを聞いておけば、既に持っているものと被る心配がありません。ゲストの前で、子どもにお菓子やおもちゃをプレゼントするなど、お礼を演出の1つとして取り入れるのも素敵なアイディアです。
また、フラワーガール・フラワーボーイを依頼することで、子どもが着る衣裳の準備など、親にも手間がかかります。その点を考慮し、子どもだけでなく親に対してもお礼を渡したり、感謝の気持ちを伝えたりするとなお良いですね。
親の席を近くにセッティングする
結婚式当日は、フラワーガール・フラワーボーイを務めている子どもから見える場所に、親の席をセッティングするなどの配慮をしてください。親の姿が見えれば、あまり緊張せずにフラワーガール・フラワーボーイを務められるでしょう。
また、近くに親の席を確保しておくことで、子どもが泣いてしまうなど突然のアクシデントにもすぐに対応できますよ。
【年齢別】フラワーガール・フラワーボーイにおすすめのプレゼント
最後に、フラワーガール・フラワーボーイを務めてくれた子どもに渡すおすすめのプレゼントを年齢別に紹介します。とはいえ、子どもが喜ぶプレゼントは親に聞くのがベスト。事前に好みをきちんと聞いた上で子どもが喜んでくれるようなプレゼントを選び、感謝の気持ちを伝えましょう。
0歳~3歳の子ども
基本的には子どもの好みに合わせますが、途中で退屈しないよう、結婚式中に遊べるようなアイテムを選ぶのもおすすめです。
<プレゼントの一例>
・キャラクターもののぬいぐるみ
・肌触りの良いぬいぐるみ
・おもちゃ(音が出ないもの)
・お菓子
・絵本
・バルーン など
大きめのプレゼントや可愛いラッピングが施されたものだと、子どもは特に喜びます。また、お菓子を渡す際は年齢やアレルギーによって食べられるものとそうでないものがあるので、事前に親に確認しておいてくださいね。
4歳~10歳の子ども
幼稚園児より大きな子どもには、自分で遊べるようなアイテムを選んでみましょう。
<プレゼントの一例>
・塗り絵・お絵描きセット
・シールブック
・ブロック
・小さめのテーブルゲーム
・パズル など
塗り絵をプレゼントする場合は、色鉛筆も一緒に渡してあげると良いですよ。
10歳以上の子ども
10歳以上になれば落ち着いて結婚式に参加できることが多いので、結婚式中に遊べるアイテムを選ばなくても大丈夫。普段使いできるようなものを渡すのがおすすめです。
<プレゼントの一例>
・文房具
・図書カード
・ギフトカード など
これくらいの年齢になってくると、欲しいものに個人差が出てきます。図書カードやギフトカードを贈れば、子ども自身が好きなものを買えて満足してくれるでしょう。
フラワーガール・フラワーボーイについて知り、依頼を検討しよう
結婚式に花を添えてくれる、フラワーガール・フラワーボーイ。子どもの可愛らしい姿で、温かい空気に包まれた素敵な結婚式になるはずです。もし身近に小さな子どもがいる場合は、フラワーガール・フラワーボーイをお願いしてみてはいかがでしょうか。
なお、フラワーガール・フラワーボーイの他に、新郎新婦が交換する結婚指輪を運ぶ「リングボーイ」と「リングガール」という役割もあります。詳しくは以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。