教会とチャペルの違いとは?由来と特徴
教会はキリスト教信者が集まって礼拝や祈りをささげる公の場所であり、カトリック系とプロテスタント系の2つの宗派があります。一方、チャペルはホテルや専門式場にある挙式会場です。最初にそれぞれの由来と特徴を見ていきましょう。
教会(カトリック)
カトリック系の教会はカトリックの信者が礼拝に訪れる場所です。カトリックにおける聖職者である神父が常駐しています。語源はギリシャ語の「Katholikos」(普遍的、万人のためのなどの意味)に由来するもので、その中心にローマ教皇がいます。飾られる十字架には、イエス・キリストの像が組み合わせられており、また教会にマリア像があることも特徴です。日曜に行われる礼拝は「ミサ」と呼ばれます。
カトリックの教会で結婚式を挙げたい場合、新郎新婦どちらか最低1人はカトリックの信者でなければいけません(ただし、カトリック信者ではなくても相談で了承してもらえる場合もあります)。なお、既に結婚歴のある人の結婚式はカトリックの教会では執り行えません。
教会(プロテスタント)
プロテスタント系の教会はプロテスタントの信者が礼拝に訪れる場所です。プロテスタントにおける教職者である牧師が常駐しています。プロテスタントはカトリックから分かれた宗派で、ルターの宗教改革をきっかけに発生しました。語源はラテン語の「protestatio」(抗議するする輩、抗議派)に由来。プロテスタントの教会に飾られている十字架はイエス・キリストは組み合わされておらず、マリア像もありません。
プロテスタントの教会で結婚式を挙げたい場合、基本的に新郎新婦の宗教は問われないので、キリスト教以外の宗教を信仰している人でも大丈夫です(事前に礼拝や講習に参加する場合もあります)。
教会ではカトリック・プロテスタントともに、礼拝が行われる日曜日は、基本的に結婚式で教会を使用できません。また、教会によっては撮影禁止の場合もあります。教会で結婚式を検討している場合、事前に確認してみてください。
チャペル
チャペルは結婚式での使用を前提として作られている会場です。もともとチャペルとはキリスト教の礼拝堂を意味する言葉でしたが、今日では結婚式用の会場としての意味合いが強くなっています。
華やかな造りも特徴的です。雰囲気・デザイン・規模もさまざまで、ヨーロッパの大聖堂風、リゾート感のあるチャペル、ホテル内に造られたチャペルなどがあります。新郎新婦が信仰している宗教にかかわらず、結婚式を挙げることが可能です。
教会とチャペルそれぞれの結婚式の流れ
ここからは教会(宗派別)とチャペルの結婚式の流れを見ていきましょう。大まかな部分はリンクするものの、それぞれ少し異なる部分もあります。
教会(カトリック)
カトリック教会での結婚式の大まかな流れは以下の通りです。"
- 教会に結婚式の参列者が入堂する
- 聖歌を歌う
- 神父が聖書の一部を朗読し、話をする
- 新郎新婦が誓約の儀を行う
- 指輪の交換を行う
- 署名を行う
- 聖歌を歌う
- 結婚式の参列者が教会から退堂する
カトリックの結婚式の場合、バージンロードは赤や緑のものが使われます。
教会(プロテスタント)
プロテスタント教会での結婚式の大まかな流れは以下の通りです。流れ自体はカトリックとほとんど同じですが、宗派の違いにより名称が異なるものもあります。
- 教会に結婚式の参列者が入堂する
- 讃美歌を歌う
- 牧師が聖書の一部を朗読し、話をする
- 新郎新婦が誓約の儀を行う
- 指輪の交換を行う
- 署名を行う
- 讃美歌を歌う
- 結婚式の参列者が教会から退堂する
プロテスタントの結婚式の場合、バージンロードは白いものが使われます。
チャペル
チャペルウエディングも、多くはキリスト教式の結婚式の流れを参考に考えられます。
- 教会に結婚式の参列者が入堂する
- 讃美歌を歌う
- 牧師が聖書の一部を朗読し、話をする
- 新郎新婦が誓約の儀を行う
- 指輪の交換を行う
- 署名を行う
- 讃美歌を歌う
- 結婚式の参列者が教会から退堂する
ただし、チャペルウエディングはキリスト教のマナーやしきたりに必ずしもこだわる必要はありません。例えば聖書の朗読など、一部をカットすることも可能です。また司式者(牧師など)を置かず、神ではなく参列者の前で夫婦の誓いを行う人前式のスタイルにすることもできます。
チャペルで挙げる結婚式の魅力
チャペルには教会と同じようなメリットもありながら、結婚式に特化した会場ならではのメリットもあります。チャペルで挙げる結婚式の主な魅力にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
映画のようなドラマチックな雰囲気がある
神聖で厳粛な雰囲気の中でも温かさのあるチャペル。普段はなかなか足を踏み入れない場所なので、非日常的な空間が特別な雰囲気も演出してくれます。映画の中にいるような気持ちで結婚式ができるでしょう。大規模な結婚式はもちろんのこと、少人数婚などのアットホームな結婚式を望む人にもおすすめです。
家族や参列者が参加するプログラムが多い
教会式の結婚式にも通じますが、チャペルウエディングは家族や参列者が直接関わるプログラムが多いことも特徴です。例えば新婦の母などが新婦のベールをおろすベールダウン、新婦の父などと新婦が一緒に歩くバージンロード、参列者もともに歌う讃美歌の斉唱など。ゲストに結婚式のさまざまな部分に参加してもらうことで、より新郎新婦とゲストとの絆を深められます。
演出方法が豊富にある
チャペルならではの演出方法が豊富にあることも魅力の1つです。例えば次のようなものが挙げられます。
- ベールダウン
- バージンロード
- リングリレー(新郎新婦がそれぞれ長いリボンを持ち、その端から結婚指輪を通して、リボン伝いにゲストが指輪のリレーを行い新郎新婦まで届けるもの)
- フラワーシャワー(新郎新婦が退堂する際にゲストが花びらなどをシャワー状にまいてお祝いする)
宗教のマナーやしきたりによらない自由なスタイルが選べる
ここまで紹介してきた通り、チャペルはキリスト教の教会によく似た形でありながら、宗教上のルールなどに縛られることなく、自由なスタイルの結婚式を叶えられます。結婚式に特化した会場であるため、通常教会では難しいようなプログラム・演出も可能。教会の結婚式におけるデメリットをカバーしながら理想の結婚式を挙げられるのも魅力です。
アルカンシエルのチャペルの魅力
アルカンシエルは各式場にチャペルを設けています。最後にアルカンシエルの結婚式場ごとに、チャペルの特徴や魅力を紹介します。気になるチャペルはブライダルフェアで実際に見学してみるのもおすすめです。アルカンシエルならではのこだわりが詰まったチャペルをぜひチェックしてみてください。
アルカンシエル南青山「エテルネル ジュネス」
四面がガラス張りで光溢れ、開放感たっぷりのチャペル。ガラス張りの向こうには豊富な緑が見え、また祭壇の周りは水に囲まれ水音が心地よく響きます。自然の美しさを感じながら結婚式を挙げられる、緑豊かかつスタイリッシュな空間です。
アルカンシエル横浜 luxe mariage「セントシャンデル・チャペル」
撮影:アルカンシエル横浜 luxe mariage
「静寂と癒し」をテーマにしたチャペルです。白を基調とした空間がおしゃれで洗練されています。豪華なシャンデリア、祭壇に続く光り輝く階段などこだわりのポイントが盛りだくさん。『空×水×緑』をデザインしたチャペルガーデンや、「虹」をコンセプトとしたガーデンテラスも魅力的です。
アルカンシエル luxe mariage 名古屋「ユンヌ・フォレ・ドゥ・リュミエール」
撮影:アルカンシエル luxe mariage 名古屋
フランス語で「光の森」という意味の名前が付けられた、緑と水に囲まれた優しい雰囲気がただようチャペルです。祭壇の奥には小さな滝がつくられており、水のせせらぎが心地よさを演出します。特徴の1つである光り輝くバージンロードはスロープ状になっており、ゲストから見えやすくなっています。
アルカンシエル luxe mariage 大阪「セントノース カテドラル」
撮影:アルカンシエル luxe mariage 大阪
美しいブルーのステンドグラスが印象的なチャペルです。天井が高く開放感抜群。新婦は階段で2階から入堂するユニークなスタイルもポイントです。荘厳な雰囲気で、ドラマチックな結婚式が叶います。
アルカンシエル金沢「ヴェール・シエル」
光と緑をテーマにしたチャペルです。天窓から光が降り注ぐチャペル内にはたくさんの緑が溢れています。祭壇にはシンメトリーに配置されたシンボルツリーがあり、ふたりの誓いを見守ってくれます。
教会とチャペルの違いを踏まえて自分達らしい結婚式を考えよう
チャペルは教会のメリットを活かし、デメリットを避けながらおしゃれな結婚式を挙げられる会場です。自分達らしいこだわりも盛り込みやすいので、オリジナリティを大切にしながらゲストに感謝の気持ちも伝えられるでしょう。教会との違いやチャペルウエディングの魅力を知って、理想の結婚式を考える際に活かしてみてください。