結婚式のお礼状の基本構成
まずは、お礼状の基本構成を押さえておきましょう。構成は以下のように大きく分けて3つあります。
①はじめの挨拶
一般的には「拝啓」、目上の人には「謹啓」の言葉で始め、時候の挨拶につなげます。
②本文
結婚式の出席やお祝いに関するお礼を伝えます。結婚式や結婚生活の様子についても報告。今後のお付き合いをお願いする挨拶を入れます。
③ 結びの挨拶
「末筆ながら」という言葉から始め、相手の健康を願う文章を入れます。「拝啓」の結びは「敬具」、「謹啓」の結びは「敬白」「謹白」です。
新居の住所や連絡先の後に、新郎新婦の名前(旧姓も添える)を記載します。
結婚式のお礼の仕方・お礼状を送るタイミング
結婚式のお礼の仕方は、親や親族、その他のゲストによって分けた方が良いでしょう。電話連絡後直接会ってお礼を伝えたり、お礼状を送ったりとタイミングも異なります。次に相手別にお礼の仕方とタイミングを見ていきましょう。
【両家の親】実家を訪問してお礼を伝える
両家の親には、翌日電話でお礼を伝え、後日ふたりで実家を訪問して感謝の気持ちを伝えましょう。結婚式当日は忙しくきちんとお礼を伝える機会がないもの。遠方からきている親は、結婚式後にすぐに帰ってしまうこともあります。後日結婚式で撮った写真を持参し、改めてお礼の言葉を伝えると喜ばれるでしょう。
【親族】電話後にお礼状を送る
祖父母などの親族には、まず電話でお礼を伝えて1ヵ月以内にお礼状を送ります。年配の親族にメールで連絡すると、不躾に思われてしまうこともあるので注意しましょう。
【主賓・上司・先輩】対面でお礼を伝え後日お礼状も送る
主賓や職場の上司・先輩には、対面でお礼を伝え、1ヵ月以内にお礼状も送ります。乾杯や祝辞をお願いした場合は、結婚式後にふたりで自宅へ訪問し、贈り物をもってお礼をするとより丁寧です。ただし、玄関先で失礼するようにしましょう。
【友人・同僚】メール後お礼状を送る
友人や同僚へは、メールや直接会って伝えるカップルも多いですが、結婚式後にお礼状を送るとより感謝の気持ちが伝わります。特に受付や余興、スピーチを引き受けてくれた人には、メールで一言お礼を伝えた後、具体的な感謝の言葉を添えてお礼状を送るのがおすすめです。
【祝電やお祝いをもらった人】お礼状と内祝いを送る
結婚式に参列していなくても、祝電やお祝いをもらった場合もできるだけ早めに感謝の気持ちを伝えることが大切です。まずは、電話で感謝の言葉を伝え、1カ月以内にお礼状も送りましょう。お祝いをもらった場合は、内祝いにお礼状を添えて送るのがマナーです。
結婚式のお礼状を書く時の注意点
結婚式後に送るお礼状は、書き方だけでなく使用する用紙にも気を配る必要があります。次に、お礼状を書く時の注意点を紹介します。
お礼状は封書で送る
はがきは略式の手紙なので、お礼状は封書で送るのが適切です。封筒と便箋は、白で無地のものを用意します。お礼状の文面は縦書きで、印刷ではなく手書きで書くのが望ましいです。ボールペンや鉛筆よりも、毛筆や万年筆が良いでしょう。印刷する場合は、署名を必ず自筆で書くことを忘れずに。
相手に合わせた文章を書く
相手との関係性を考えて、ふさわしい文章で書くこともポイント。友人に形式ばった文章で送ると、感謝の気持ちが伝わりにくいものです。結婚式当日の相手とのエピソードや思い出などを添えましょう。
忌み言葉・重ね言葉は避ける
結婚式後に送るお礼状にも、「終わる」「返す」といった別れを連想させるような忌み言葉や、再婚を連想させるような「いろいろ」「重ねて」などの重ね言葉は避けましょう。また、お祝いごとの文章には、句読点を使わないのが無難です。
忌み言葉や重ね言葉については、こちらの記事を参考にしてください。
【相手別】感謝を伝える結婚式のお礼状の文例集
お礼状は、基本の構成を押さえつつ、相手によって内容や言葉を選んで感謝の気持ちを伝えましょう。ここからは結婚式のお礼状の本文例を相手別に紹介します。
結婚式のお礼状の文例①親族
暑さが厳しくなってまいりましたが お変わりなくお過ごしでしょうか
先日は わたし達の結婚式にご参列くださり 誠にありがとうございました
〇〇さんに久しぶりにお目にかかることができ とても嬉しかったです
結婚したとはいえ ふたりともまだ至らぬ者同士です
今後とも末永いお付き合いのほどをよろしくお願い申し上げます
下記に新居を構えました
近くにお越しの際はぜひ遊びにいらしてください
結婚式のお礼状の文例②主賓
日ごとに秋が深まってまいりましたが いかがお過ごしでしょうか
〇〇様におかれましては、ご清栄のこととお慶び申し上げます
先日は、ご多用のところ結婚式にご参列いただいた上に 温かい祝辞を賜り、誠にありがとうございました
〇〇様の「・・・・・」というお話が深く印象に残りました
いただいた言葉を忘れず 〇〇様のように支え合いながら明るい家庭を築いてまいります
未熟なふたりではありますが 今後とも末永く ご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます
結婚式のお礼状の文例③職場の上司・先輩
暑い日が続いておりますが いかがお過ごしですか
〇〇様におかれましては ご清栄のこととお慶び申し上げます
先日はご多用のところ わたし達の結婚式へご出席賜りまして 誠にありがとうございました
守るべき家族ができ これまで以上に仕事にまい進する所存です
未熟なふたりでございますが 今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
結婚式のお礼状の文例④友人・同僚
先日は わたし達の結婚式に参列いただき 本当にありがとうございました
学生時代から仲の良い〇〇ちゃんに(職場でも仲良くしてもらっている〇〇さんに)祝ってもらい嬉しかったです
とても緊張していたけれど 〇〇ちゃん(さん)と目が合ったら安心した気持ちになりました
おかげさまで 一生の思い出に残る日になりました
これからもどうぞよろしくお願いします
近くに来たときは ぜひ新居にも立ち寄ってくださいね
結婚式のお礼状の文例⑤受付をお願いした人
先日は結婚式で受付を担当してくれて 本当にありがとうございました
〇〇さんが丁寧に対応してくれたおかげで 参列者の皆さまに存分に楽しんでいただけました
〇〇さんにお願いして本当に良かったです
お礼に今度 食事に招待させてくださいね
結婚式のお礼状の文例⑤余興をお願いした人
先日は わたし達の結婚式で楽しい余興をしてくれて ありがとうございました
サプライズ満載でゲストの皆様にも大いに楽しんでいただき 会場も盛り上がりました
〇〇ちゃん達に余興をお願いして本当に良かったです
さて 下記に新居を構え ようやく引っ越しも落ちつきました
近くに来たときには ぜひ立ち寄ってくださいね
結婚式のお礼状の文例⑥祝電やお祝いをもらった人
この度は わたし達の結婚式に祝電をお送りいただき 誠にありがとうございました
おかげさまで無事に結婚式を終えることができました
まだ未熟なふたりでありますが 〇〇様からのメッセージを胸に お互いに支え合って人生を歩んでいきます
今後ともご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします
結婚式のお礼状で、改めて感謝の気持ちを伝えよう
結婚式後に改めてお礼状を書くことで、参列してくれたゲスト全員に感謝の気持ちがより伝わります。基本構成や注意点を抑えつつ、自分達らしい言葉や相手のことを思った言葉を添えて、感謝の気持ちを伝えてくださいね。