年の差婚の前に考えておきたいこと。幸せな結婚を叶えるポイントとは
年齢差があるカップルの結婚を意味する「年の差婚」。年の差婚ならではの良い点も多いですが、事前によく考えておきたいポイントもあります。今回は年の差婚の良い点・注意点と、幸せな結婚を叶えるポイントを解説。年の差カップルは、ぜひ参考にしてくださいね。
年の差婚は何歳から何歳まで?
年の差婚の年齢差には「何歳から何歳まで」という明確な定義がありません。これは、人によって「年の差がある」と感じる年齢差が異なるからです。一般的には、6歳以上の差があると「年の差がある」と思われる傾向にあります。さらに10歳差以上になれば、より多くの人が「年の差婚」と認識するようです。
なお、厚生労働省のデータ(※)にある、実際の結婚における年齢差の比率は次の通りです。
年齢差(年上=1歳以上) |
全体に占める割合 |
同年齢 |
22.3% |
女性が年上 |
24.3% |
男性が年上 |
53.4% |
こちらのデータからは、「男性が年上」のカップルが全体の半数以上を占めていることが分かります。
年の差婚の良いところ
ここでは、年の差カップルが結婚することの良い点から見ていきましょう。年上だからこその包容力や余裕によって、パートナーを安心させられます。
一般的な良いところ
年の差があると、年上が年下の相手に対して余裕を持って接することができます。例え、お互いの考えに相違があったとしても「年が離れているから当然」と考えられるでしょう。譲り合う気持ちが生まれることで、ケンカを防ぎやすいのが年の差婚の良いところです。
また、年の差婚では気持ちの面に加えて経済面にも余裕が生まれます。社会人としての経験年数が長いと、それなりの役職についていることも。長い独身生活である程度の蓄えがあると経済面に余裕があり、気持ちの面でも余裕が持てるようになります。
その他、年下からすると年上のパートナーに甘えられるのも年の差婚の良いところです。相手は年を重ねている分、自分よりも人生経験が豊富なため、何かあった時に頼りになります。物事に対して的確なアドバイスをもらえれば、自分の成長にもつながります。
女性が年上の場合
性別に関係なく、年下のパートナーは若さが溢れています。男性が年下だと体力面で頼れることが多い反面、ふとした瞬間に可愛さを感じることも。女性は男性の若さと釣り合いが取れるよう、若々しさを意識することが多いため、自然と美意識が高まるかもしれません。
また、男性の定年までの期間が長い分、収入面において安心感を持てるでしょう。
男性が年上の場合
男性が年上で収入が多いと、経済的に安定した生活を送れる可能性が高まります。
また、人生経験が豊富な男性であれば、いざという時に頼れるだけでなく、甘えたい時に受け入れてもらえるはずです。
年の差婚で注意しておきたいところ
ふたりの将来を考えるにあたっては、良い点に加えて注意しておきたい点もしっかり把握しておくことが大切。そうすることで、年の差婚の準備や心構えができ、幸せな結婚が叶うでしょう。ここでは年の差で結婚する場合に、あらかじめ注意しておきたいことを解説します。
一般的な注意しておきたいところ
年の差がある分、お互いの価値観や体力に相違が出る場合があります。価値観においては個人の性格による部分が大きいものの、世代が異なるとズレが生じることも。体力面では「やりたいこと・行きたい場所」などが、月日の流れとともに一致しにくくなる可能性があることも頭に入れておきましょう。
また、将来に関することにも注意が必要です。年の差が開いていると、子どもができて成長した時に年上のパートナーが高齢になっていることが考えられます。そうなると、子どもにかかる手間やお金に加えて、パートナーの介護に関する問題が生じるかもしれません。
女性が年上の場合
男性が年下の場合、自分より経験が浅い、または精神年齢が若いことが多いため、女性は精神的な面で相手に頼りにくいことがあります。また、男性が年上の場合にも言えることですが、夫婦で子どもを産み育てるという人生を希望するならば、妻の年齢や体を考慮することも必要です。妊活の優先順位を上げるなど、ふたりで検討する必要があるでしょう。
一方、年下男性の立場では、パートナーと同年代の男性と比較されるプレッシャーを感じやすいです。収入面や社会人経験、精神的な余裕に関して、男性が女性に対して引け目を感じる場合も。年下男性からすると、年上である妻をスマートにリードしにくいと感じることがあるかもしれません。
男性が年上の場合
家事・育児などの手伝いをする際、男性が年上だと体力が付いていかないことがあります。
また、日本人の平均寿命は女性よりも男性の方が約6年短いです。
同世代で結婚した夫婦と比較すると、年の差がある夫婦は一緒に過ごせる時間が短い可能性があります。それに伴い、夫の介護が必要になるタイミングが早く訪れるかもしれません。将来を考える時は、夫だけでなく夫の親の介護についても考えておくと、いざという時に慌てずに済むでしょう。
幸せな結婚が叶う! 年の差婚のポイント
最後に、年の差婚のポイントを解説します。もちろん、どれも年の差婚でなくても大切なことばかりですが、年の差婚だからこそ、前もって意識をしておくことでより良い夫婦関係が築け、幸せな結婚生活を送れるでしょう。
人生設計や家族計画を立てておく
将来的に考える必要があることは、ふたりで事前に話し合っておきましょう。例えば、子どもが欲しいかどうか、欲しい場合は家族計画をどうするかなど、なるべく具体的なプランを立てるのが大切。自分達や、お互いの親の介護をどうするか決めておくことも必要です。
また、どちらかが先立った時に備えて、老後の生き方についても話し合ってみてください。細かいことまで話し合っておけば、将来への不安やどちらかが先立った時の生活に対する不安を軽減できるはずです。
マネープランを決めておく
年の差婚をする際は、あらかじめマネープランを立てておくことも大切です。年の差のある夫婦に子どもができた場合は、子どもの教育にお金がかかる時期に定年を迎えるケースが考えられます。教育と夫婦の老後生活の両方にお金がかかるので、しっかり考えておきましょう。
「いつ・どれくらいお金が必要か」話し合うのはもちろんですが、必要に応じてファイナンシャルプランナーに相談してみるのもおすすめです。
コミュニケーションを大切にする
相手に分かってほしいことは言葉にしないと伝わらないため、しっかりとコミュニケーションを取ることも大切です。
例えば、価値観のズレを感じた時「世代が違うから分かってもらえない」などと考え不満を溜めてしまうことも。しかし、なんでも世代のせいにしたり、「察してくれるだろう」「言わなくても分かるだろう」などと思ったりせず、日常生活における「ありがとう」「ごめんね」などのちょっとした一言も含め、気持ちを言葉に出して伝えてみてください。
また、価値観のズレを「当然のこと」と受け入れられないことも考えられるでしょう。いつまでも仲良く過ごすため、事前にお互いの譲れない部分について話し合って確認しておけば、トラブルを回避できます。
これらは年の差婚の夫婦だけでなく、あらゆる人間関係において大切なことです。
年の差があっても対等な関係性を築く
年の差があるカップルは「年上だから」「年下だから」と考えず、対等な関係性を保てるように心がけることが大切です。年下のパートナーに口出ししすぎる、年上のパートナーを年上扱いするなど、年齢のことで相手のプライドを傷つけることは避けましょう。
実際に年齢が離れているため、多少のギャップがあるのは仕方がありません。大切なのは、問題が起きた時に“年の差”を理由にせずに、ひとりの人間として向き合うことです。
年の差婚について理解していることを、親に伝える
年の差の有無にかかわらず、親に結婚を認めてもらうことは、結婚する上で大切なステップです。年の差婚の良い点や相手の魅力的なところを伝えるのはもちろん、年の差婚の注意点も理解していることを伝えましょう。この2点に気を付けて親に説明すれば、きっと認めてもらえるはずです。
年の差婚について理解した上で、幸せな結婚に向かって話し合おう
年の差婚には、良い点と注意しておきたい点の両方があります。幸せな結婚生活を送るため、そしていつまでも良好な関係性を保つためにも、その両方をしっかり理解しておくことが大切です。何より、愛する人との結婚はとても素晴らしいこと。お互いのことを大切にしながら、ふたりの結婚・将来についてじっくり話し合ってみてくださいね。