人前式で行う「誓いの言葉」の構成と文例。定番~オリジナリティ溢れるものまで紹介
自分達らしい結婚式を演出できることで人気の人前式。人前式は“誓いの言葉”という儀式が行われるのが大きな特徴です。誓いの言葉は自分達で自由に作れるものですが、作成の仕方などがよく分からないという人もいるでしょう。そこで今回は人前式の誓いの言葉にスポットをあて、基本的な構成や作成のポイント、文例などを詳しく紹介します。
人前式で行う「誓いの言葉」とは何か
誓いの言葉は人前式(じんぜんしき)のメインとも言える儀式です。まずは、人前式の誓いの言葉とは何か解説します。
人前式で夫婦になる誓いを述べること
人前式は、式に出席してくれたゲストに結婚を誓う式です。神様に結婚を誓うキリスト教式や神前式の結婚式とはこの点が異なります。人前式の誓いの言葉は、結婚の証人であるゲストの前でふたりが夫婦になる誓いを述べることです。
「誓いの言葉」は自分達で自由に作成できる
人前式は自由度の高い結婚式です。こうしなければならないという形式はなく、式の流れや式で行う演出なども新郎新婦が考えられます。そのため、人前式は自分達らしい結婚式を挙げたいカップルから人気です。
「誓いの言葉」の基本構成
人前式の誓いの言葉は「始めの言葉・ふたりの誓い・結びの言葉・日付と名前」の順番で行うのが基本です。始めの言葉はゲストに向かって行う挨拶で「私達は本日、ご列席くださった皆様の前で夫婦の誓いをいたします」などと述べます。
ふたりの誓いはこれから夫婦になる誓いを述べる部分です。「これから私達はどんなときも支え合い、温かく笑顔の溢れる家庭を築いていくことを誓います」など、未来に対する言葉を述べます。
結びの言葉はゲストに対し、感謝の気持ちや今後のお願いを伝える部分です。例えば「本日ご列席いただいた皆様に感謝を申し上げます。これからも私達をどうぞ温かく見守ってくださるようお願いいたします」などです。
最後は「△年△月△日、新郎○○新婦○○」というように、日付と名前を述べて締めくくります。
人前式の「誓いの言葉」を作る際のポイント
人前式の誓いの言葉を作るときは、いくつか意識したいポイントがあります。このポイントを押さえることで、誓いの言葉の完成度がグッとアップします。それでは具体的にどのようなポイントがあるのか見ていきましょう。
まずは誓いを誰に立てるか決める
人前式の誓いの言葉は「誰に」誓いを立てるのかで内容が変わってきます。誓いを立てる相手は大きく分けて2種類です。1つは新郎新婦がお互いに約束事を誓うもの。新郎は新婦に、新婦は新郎に誓いを立てます。
もう1つは、結婚式に出席してくれたゲストに誓うものです。誰に誓う言葉にするか、まず始めにはっきり決めるところから始めましょう。
忌み言葉・重ね言葉は使用しない
忌み言葉は縁起が悪いとされる言葉で、お祝い事などでは避けるべきとされています。具体的には「別れる」「終わる」「切る」「離れる」「冷める」「消える」「忙」などが挙げられます。結婚式では、特に「別離」を連想させるような言葉は忌み言葉と認識されるので注意が必要です。
また、結婚式は一度きりのお祝いであるため「重ねる」ことが連想できる重ね言葉も縁起が悪いとされています。例えば「いろいろ」「時々」「たびたび」「次々」「わざわざ」などです。忌み言葉にはさまざまなものがあるため、しっかり調べながら誓いの言葉に含まないように気を付けましょう。
自分達の状況に応じて内容を工夫する
誓いの言葉は自分達の状況に応じて少し工夫するのがおすすめです。例えば結婚式を挙げる前に入籍を済ませている場合、もう公には夫婦として認められているため、人前式のゲストの前で夫婦として認めてもらうことに不自然さを感じるかもしれません。
このような場合は、既に入籍済みであることは冒頭で述べた上で、改めてゲストの前で誓いの言葉を述べたい旨を話す流れも良いでしょう。また、子どもがいる場合は子どもも含め、家族の誓いとして作成すると家族の一体感や絆が感じられる言葉になります。
失礼な表現がないか注意する
人前式の誓いの言葉は自由な表現が可能です。ユニークな表現でふたりの個性を出す新郎新婦もよく見られます。なお、誓いの言葉は箇条書きでも問題はありません。なかにはお互いの名前を使った「あいうえお作文」風に作る人もいますよ。
ただし、笑いを取りに行き過ぎて、ゲストに失礼な表現にならないよう気を付けましょう。
【パターン別】人前式の「誓いの言葉」の文例
誓いの言葉の構成や作成ポイントが分かったところで、続いては具体的な文例を見ていきましょう。ふたりで読む定番のタイプや、ゲストに参加してもらうオリジナリティ溢れるタイプなどがあります。文例を参考にしながら、自分達らしい誓いの言葉をイメージしてみてくださいね。
ふたりで一緒に読む場合
私達は本日、この場にお立会いくださる皆様の前で誓います。
私達はお互いに支え合いどのようなことも分かち合いながら、明るく幸せな家庭を築いていくことを誓います。
このような日を迎えられたのも、私達ふたりを見守り、良き理解者となってくださる皆様のおかげです。
未熟なふたりですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
△年△月△日 新郎○○新婦○○
ひとりずつ交互に読む場合
新郎:私は○○さんを生涯愛し、どのようなときでも笑顔でいてくれるよう守り続けることを誓います。
新婦:私は○○さんを生涯愛し、どのようなときでも温かい心でもって支え続けることを誓います。
ふたり:本日の誓いを胸に、助け合い、喜び合い、どのようなことも分かち合いながら生涯をふたりで歩んでいくことを誓います。
△年△月△日 新郎○○新婦○○
親やゲストに参加してもらう場合
親やゲストが牧師のような役割で誓いの言葉に参加する、オリジナリティのあるパターンです。
ゲスト:○○さん(新郎)、あなたは○○さん(新婦)を生涯愛し、どのようなときもふたりで支え合いながら幸せな家庭を築くことを誓いますか?
新郎:はい、誓います。
ゲスト:○○さん(新婦)、あなたは○○さん(新郎)を生涯愛し、どのようなときもふたりで支え合いながら幸せな家庭を築くことを誓いますか?
新婦:はい、誓います。
ゲスト:ふたりに伺います。これからどのようなことがあってもお互いを尊敬し助け合い、笑顔溢れる幸せな家庭を築くことを誓いますか?
ふたり:はい、誓います。
人前式で使う結婚証明書の手作りアイディア
誓いの言葉を述べた後、その場で結婚証明書に署名する演出も人前式ではよく行われています。結婚証明書を手作りすれば、さらにオリジナリティがアップ。ここでは、結婚証明書の手作りアイディアを2つ紹介します。
アクリルフォトフレームを使用したスタイリッシュな結婚証明書
アクリルフォトフレームを結婚証明書の台紙として使用するのも1つのアイディアです。クリアなフォトフレームの上に、結婚証明書の文面やフレームを描いたデザインはとてもスタイリッシュ。
こちらの手作りアイディアは、フォトフレームがベースになっているので飾りやすいこともポイントです。結婚式の後、自宅に飾ればいつでも結婚式を思い出せて新鮮な気持ちになれるでしょう。
自然素材を使用したボタニカルな結婚証明書
木を台紙にした結婚証明書も個性的です。周りをドライフラワーや木の実など、自然素材のもので飾ればよりボタニカルな雰囲気に。ガーデンウエディングなど、緑が多い環境で人前式を行う場合におすすめです。結婚式のテーマとリンクしてさらに一体感が出ます。
ゲストへの感謝を込めた、自分達らしい「誓いの言葉」を作ろう
人前式の誓いの言葉は、夫婦としてふたりで歩むこれからの未来をゲストの前で誓うものです。自分達の門出を見守ってくれるゲストに向けて、大きな感謝の気持ちを込めながら思い出に残るような誓いをしたいですね。ぜひこの記事を参考に、自分達らしい誓いの言葉を考えてみてください。